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prince of wales
現在のイギリス元首はエリザベス2世女王で、在位61年とヴィクトリア1世女王についで2番目に長い在位期間です。
昨年、ダイアモンド・ジュビリーが行われたのは記憶に新しいですね。
それに加えて現在87歳と高齢で、これはヴィクトリア女王を抜いてイギリス史上最高齢の君主ということになります。

エリザベス2世が2015年の10月までまで在位すれば、イギリス史上最長の在位期間になります。
後3年… その時には90歳のエリザベス2世ですが、頑張って欲しいですね。

prince of wales
さて、今回の主役は彼女ではなく、彼女の息子である(といっても、すでにおじいちゃんですが)チャールズ皇太子です。
※継承するのは「皇位」ではなく、「王位」なので王太子と表記します。

チャールズ・フィリップ・アーサー・ジョージ

仰々しい名前ですね…

彼はCharles, Prince of Wales(プリンス・オブ・ウェールズ=ウェールズ公)といいます。
生まれた当時の国王であるおじいちゃん、ジョージ6世から「王子」とされ王位継承を約束されました。

その後、母であるエリザベス2世が女王になると王位継承順位が1位となり、ウェールズ公の称号を得ました。

将来的に国王になることが決定的だったので、父であるフィリップの意向で厳しい教育を受けてきました。
あらゆる環境で学び、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジを卒業。その後、ウェールズ語を学ぶためにウェールズ大学に入学しています。

prince of wales
前妻であるダイアナ妃も有名ですね。

でも、どうして“ウェールズの王子様”なの?

たしかに…
現在のイギリス王室は、イングランド王室の流れを汲んでいます。
にもかかわらず、王位継承順位第1位のチャールズが「プリンス・オブ・ウェールズ」と呼ばれているのは何故なのでしょうか?

イングランドの王子様だし「プリンス・オブ・イングランド」となるはずでは…?

実はこの理由を知るには、歴史を遡る必要がありました。

イングランドによるウェールズ併合

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1276年、エドワード1世による4次にわたるウェールズ侵攻が始まりました。

当時「ウェールズ・オブ・プリンス(ウェールズの第一人者)」を名乗っていたウェリン・アプ・グリフィズが抗戦するものの、ウェールズはイングランドの前に敗れました。
プリンスという単語の語源はラテン語の「プリンケプス(=第一人者)」だったのですね。

そして1301年、エドワード1世は出産間近だった王妃をウェールズの宮廷があったカーナヴォンに招きました。
王妃はそこでのちにエドワード2世となる王太子を出産、エドワード1世は生まれたばかりの跡継ぎに「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号を与えました。

独立心に溢れ、忠誠心の強いウェールズ人を懐柔するための策でした。

エドワード1世の策はこれだけではなく、将来的にウェールズを含めたブリテン島を統べるエドワード2世のためにウェールズ人の乳母をつけました。
そしてウェールズで育てることで、「ウェールズで生まれ、ウェールズにおいて、ウェールズ人の乳母に育てられたイングランド王」を作り上げることに成功しました。

それ以後、現在にいたるまで、イングランド(=イギリス)の王太子は「プリンス・オブ・ウェールズ」と呼ばれることになりました。

ただ、チャールズ王太子は離婚歴もあるため、その息子であるウィリアム王子の方が王位にふさわしいのでは?という議論も起こっていることから、次の王が誰になるかはまだまだ決まりそうにありません。
チャールズが王位につけば短い在位に、ウィリアムが王位につけば長い在位になりそうですね。

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